増税論が頭をもたげる中、その前に“発掘”すべきといわれる「余り金」がある。増税派は「埋蔵金は伝説」と打ち消しに躍起だが、その真実は――。 自民党の財政改革研究会(与謝野馨会長)は十一月二十一日、財政健全化への道筋を示す「中間とりまとめ」を公表した。社会保障の安定的な財源を確保するため、団塊世代への年金支給が始まる二〇一〇年代半ばをめどに、消費税を一〇%程度まで引き上げることを盛り込んだ内容である。 私は八百兆円を超えるまでに膨れ上がったわが国の財政赤字を、このまま放置することはできないと考えている。もちろん財政再建は必要だ。ただ、そのために近い将来、消費税を上げる必要があるのかといえば、これに賛成することはできない。
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