日米同盟への不安にお答えします。

執筆者:渡部恒雄 2010年9月30日
エリア: 北米

 Mr_Quietさん、コメントありがとうございます(Mr_Quietさんのコメントはこちら)。「有事のときに本当に米国は日本を守ってくれるのか」という不安に私見を述べさせていただきます。軍同士の衝突のような明らかな軍事上の有事でしたら、ほぼ間違いなく米国は軍事的に対処するでしょう。それは、日本の領域を守ることは、在日米軍を守ることであり、東アジアにおける自国のプレゼンスを維持することであり、それが東アジア地域の安定を守ることであり、米国は東アジアの安定の上に立つ経済利益に大きな利益を有しているからです。このように基本的な利益の一致があるからこそ、日米同盟というのは、50年以上の長期にわたり維持されているわけです。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
渡部恒雄(わたなべつねお) わたなべ・つねお 笹川平和財団上席フェロー。1963年生まれ。東北大学歯学部卒業後、歯科医師を経て米ニュースクール大学で政治学修士課程修了。1996年より米戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員、2003年3月より同上級研究員として、日本の政治と政策、日米関係、アジアの安全保障の研究に携わる。2005年に帰国し、三井物産戦略研究所を経て2009年4月より東京財団政策研究ディレクター兼上席研究員。2016年10月に笹川平和財団に転じ、2017年10月より現職。著書に『大国の暴走』(共著)、『「今のアメリカ」がわかる本』、『2021年以後の世界秩序 ー国際情勢を読む20のアングルー』など。最新刊に『防衛外交とは何か: 平時における軍事力の役割』(共著)がある。
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