【焦点の人】奥山雄材(DDI社長) 「NTT追撃」には携帯事業立て直しが急務

執筆者: 2000年8月号
タグ: 台湾 韓国 日本

 十月に発足するKDDIの初代社長に、奥山雄材氏が就任する。京セラの稲盛和夫名誉会長が創業したDDIの社長から格上げされる形。KDDIは連結売上高が三兆円強で、NTTグループの約三分の一。ガリバーとの差は依然大きいが、KDDIが対抗勢力一番手だ。「典型的な根回しの人」と評されてきた奥山氏の経営手腕に注目が集まっている。 郵政事務次官を務めた奥山氏は一九九三年十二月、KDD以外の通信事業者では初めての「天下り」社長としてDDIトップに就いた。稲盛氏が「人柄、手腕に魅力を感じた」というのが表向きの理由だが、奥山氏はNTT民営化のまとめ役を果たした政策通。PHSなど当時の新規事業をスムーズに展開するための“パイプ役”が期待されたという側面も否定できない。

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