森内閣不信任案をめぐる攻防は、結局は何とも肩透かしな結果に終わってしまった。いち早く不信任案賛成を表明(最終的には欠席)して所属する江藤・亀井派を離脱した渡辺喜美衆院議員も、「一人で特攻隊やるわけにもいかないから、非常に残念だったよ」と、「加藤の乱」を総括する。「私と石原伸晃、塩崎恭久の三人は、十月下旬から森退陣、党総裁選の前倒し実施を求めていましたが、数を集められない我々は、国民に訴え、地方議員を巻き込んで党内を変える間接アプローチを取るしかなかった。派閥の親分である加藤さんは正面突破作戦に出たが、結局は子分の面倒を見なければいけない立場が災いしましたね」

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