深層レポート 日本の政治 (21)

嵐の中に突っ込む小泉首相の正念場

執筆者: 2001年9月号
エリア: アジア

 七月末の参院選で党勢拡大を果たせず、意気消沈の日々を送っていた民主党の鳩山由紀夫代表が、見る見る精気を取り戻したのは八月末から九月初め、秋の足音がはっきりと聞こえてきた頃だ。 失意の党首にエネルギーを吹き込んだのは、悲鳴を上げるように次々と大台割れをきたした各種の経済指標だった。総務省が八月二十八日発表した七月の完全失業率がその第一弾。失業率は前月より〇・一%上昇し五・〇%と、一九五三年の調査開始以来初の五%台に突入した。翌二十九日は東証平均株価。前日より二〇〇円以上急落し、終値で一万〇九七九円七六銭と、約十七年ぶりに一万一〇〇〇円台を割り込んだ。その後も株価は続落、バブル崩壊後最安値を更新し続ける。

カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
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