このところ、新聞の政治経済面は金融問題のニュースばかりだ。税効果会計の可否だの欠損金の繰越だの、むずかしい金融・経済用語が飛び交い、議論ばかりが延々と続いている。それをもとに政策や政権の善し悪しを判断しなければならない一般国民にとっては、何とも荷が重い。 要は銀行の体質を改善し、利益が出るようにしなければ、余裕をもって資金を貸してもらえないということなのだろう。しかし、不思議なのは議論が銀行の体質改善に終始しているように思われることだ。不良債権を減らして自己資本を充実させる、資産内容を見直し良好な財務体質をつくるといったことは、しょせん利益を出すための準備にしか過ぎない。
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