「お座敷パンダ」が欲しい!

執筆者:成毛眞 2003年4月号
タグ: 日本

 手塚治虫が雑誌『少年』で一九五二年に連載を開始した「鉄腕アトム」は、二〇〇三年四月七日に誕生したことになっているロボット少年だ。アトムが登場して以来二十世紀中は、ロボットは工場で使われる生産設備の一種でしかなかった。しかし、二十一世紀に入り、ホンダやソニーなど好調な企業が相次いでヒューマノイド型ロボットを発表し始めた。五十年ぶりの進展である。さらに五十年経てば、本物のアトムが誕生していてもおかしくはない。 二〇〇一年に話題となった百年前の報知新聞の記事では、無線電信・電話、冷暖房装置、写真電話、七日間世界一周などが予測されていた。当時は呆れた夢物語でしかなかったことが、百年を待たずに実現している。しかも、通信業や航空業などの新産業が、この夢物語から生まれているのだ。

カテゴリ: カルチャー
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執筆者プロフィール
成毛眞(なるけまこと) 中央大学卒業後、自動車部品メーカー、株式会社アスキーなどを経て、1986年、マイクロソフト株式会社に入社。1991年、同社代表取締役社長に就任。2000年に退社後、投資コンサルティング会社「インスパイア」を設立。2011年、書評サイト「HONZ」を開設。元早稲田大学ビジネススクール客員教授。著書に『面白い本』(岩波新書)、『ビジネスマンへの歌舞伎案内』(NHK出版)、『これが「買い」だ 私のキュレーション術』(新潮社)、『amazon 世界最先端の戦略がわかる』(ダイヤモンド社)、『金のなる人 お金をどんどん働かせ資産を増やす生き方』(ポプラ社)など多数。(写真©岡倉禎志)。
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