日本はすでにグローバル・プレイヤーとして世界で認められている。通貨・経済・ハイテクなどの面でのグローバル化と日本の世界での存在感は誰しも認めるところであろう。しかし経済に限らず、政治・外交・安全保障分野でも主要国の外交対応はグローバルな視野からのものでなければならなくなっていることも確かである。日本が例外でいられるはずはない。EU共通防衛政策としてインドシナ・アチェに警察活動の任務の文民活動支援が行なわれたことは今では驚くべきことではない。
冷戦終結後の1996年、当時のクリントン大統領が来日し、普天間飛行場の返還と日米同盟の範囲のアジアへの拡大(再検討)を表明した。その直接的なきっかけは沖縄での女子小中学生に対する海兵隊員と海軍兵の暴行事件であったが、戦略的にはアメリカの世界的な同盟関係の中で太平洋同盟の見直しの順番がめぐってきたからであったというのがより正しいであろう。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン