いま、中国をドイツのメルケル首相が訪れているが、ちょうど欧州の金融危機のまっただ中であるだけに、中国側がどんな対応を取るのか、注目されていた。ドイツは中国にとって欧州で最大の貿易相手国であり、中国に対する投資が欧州で最も多い国でもある。
メルケルは訪中中にリベラルな報道で知られる「南方週末」を訪れようとして断られたり、人権派の弁護士に会おうとしたりして、それなりに中国政府を困らせてはいたが、カウンターパートになった温家宝とは、首相としての訪中が五回目とあって、二人はけっこう打ち解けた雰囲気だったようである。

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