2012年3月期決算は日産自動車にとって歴史的な出来事になった。営業利益、最終利益でトヨタを抜き、国内自動車メーカーのトップに立ったからだ。1970年代以降トヨタに負け続けてきた歴史、経営破綻に直面し、格下にみていたフランスのルノーの支援を受けざるを得なかった屈辱の出来事を「完全に払拭した」(日産関係者)。だが、ルノー・日産グループのトップ、カルロス・ゴーン氏にとってここは通過点に過ぎないだろう。トヨタを販売台数で抜き去り、さらに米ゼネラル・モーターズ(GM)、ドイツのフォルクスワーゲングループを上回ることが次の目標になっているからだ。ルノー・日産はグローバル・ナンバーワンを目指し始めた。

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