台湾が中国と結んだサービス貿易協定をめぐる台湾の反対運動は、立法院(国会)を占拠する学生の抗議活動が長引くなか、3月30日には台湾全土で数十万人規模の抗議集会が行われた。馬英九総統は31日、今週木曜日に協定の審議案を立法院に送る考えを示し、学生たちの要求を一部受け入れつつ、最大の要求である審議差し戻しは拒否した。次の焦点は立法院に立てこもる学生の排除に馬英九政権が動くかどうかに移った。
30日の抗議デモ自体は大いに盛り上がった。ただ、台湾の外に身を置く観察者として大切なのは、中国との協定に対し、台湾でどうしてこれだけの反対運動が起きるか、という点を考えることだ。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン