「中国との対比」で考える安倍首相の「中南米アプローチ」
7月25日のメキシコ訪問に始まり、8月2日のブラジル訪問をもって、安倍晋三総理の5カ国、9日間に及んだ中南米歴訪が終了した。2012年12月就任以来、「地球儀を俯瞰する外交」を掲げ、アフリカを含め精力的に世界を歴訪した安倍政権にとって、最後に残されたのが中南米地域であった。
今回の総理の中南米歴訪は、70人に及ぶ産業界首脳を引き連れてのものであり、資源供給地であることはもとより、安定した成長市場と生産拠点として重要度を増している中南米諸国との関係強化を図ることに主たる目的があった。170万人を超える日系コミュニティーを擁する親日的な伝統的友好関係の増進と国際社会でのパートナーシップを関係国と確認するという点を含め、まずまずの成果を収めたといえる。
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