リスク議論の本質を見失った安保法制審議

執筆者:林吉永 2015年6月16日
タグ: 自衛隊 NATO 日本
エリア: アジア

 日本の国会では、「安全保障のために行動する自衛隊(軍)の安全をいかに保障するかという議論が真剣に行われている」という世界に通用しないジョークがあるようだ。

 安全保障法制制定の国会審議における野党の質問は、首相の揚げ足取りの企図に満ちている。しかも議論は、多くの国民が感じている「分かり難さ」を払拭するのではなく、与野党それぞれの安全保障に関わる主張の場でもなく、真実や本音をことさら糊塗、迂回している首相答弁に対する野党の「アラ探し」と「野次」の攻め合いの様相を呈し、野次馬の岡目八目には面白く映っている。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
林吉永(はやしよしなが) はやし・よしなが NPO国際地政学研究所理事、軍事史学者。1942年神奈川県生れ。65年防衛大卒、米国空軍大学留学、航空幕僚監部総務課長などを経て、航空自衛隊北部航空警戒管制団司令、第7航空団司令、幹部候補生学校長を歴任、退官後2007年まで防衛研究所戦史部長。日本戦略研究フォーラム常務理事を経て、2011年9月国際地政学研究所を発起設立。政府調査業務の執筆編集、シンポジウムの企画運営、海外研究所との協同セミナーの企画運営などを行っている。
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