日本の国会では、「安全保障のために行動する自衛隊(軍)の安全をいかに保障するかという議論が真剣に行われている」という世界に通用しないジョークがあるようだ。
安全保障法制制定の国会審議における野党の質問は、首相の揚げ足取りの企図に満ちている。しかも議論は、多くの国民が感じている「分かり難さ」を払拭するのではなく、与野党それぞれの安全保障に関わる主張の場でもなく、真実や本音をことさら糊塗、迂回している首相答弁に対する野党の「アラ探し」と「野次」の攻め合いの様相を呈し、野次馬の岡目八目には面白く映っている。
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