オバマ大統領は第2期政権後半の自らの「業績(レガシー)づくり」の一環として、米国内の世論を二分していた北米のエネルギー関連プロジェクトについて重要な決定を下した。カナダ産の重質油をカナダ・アルバータ州から米国テキサス州メキシコ湾沿岸の製油施設まで輸送するため、アルバータ州のハーディスティからネブラスカ州のスティールシティ間を接続する1179マイル(1897km)の「キーストーンXL(KXL)パイプライン計画」について、オバマ大統領は11月6日、米国の国益にはならないとの理由で、計画申請の審査(レビュー)を行っていた国務省の「認可しない」との勧告に基づき、申請を却下すると正式に発表した(ホワイトハウス公表のオバマ大統領の声明参照)。

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