「アフリカの工業化」を打ち出した「中国の新戦略」への評価

執筆者:白戸圭一 2016年1月19日

 2000年代に本格化したアフリカ経済の成長は、中国の旺盛な資源需要によって生じた資源価格の高止まりに牽引されてきた。過去15年間で中国はアフリカ開発の中心的存在に躍進し、アフリカ諸国は中国依存を強めてきた。2009年以降、中国はアフリカにとって最大の貿易相手国である。したがって、中国経済の成長が鈍化し、資源ブームが終焉すれば、アフリカ経済が大きな影響を受けることは必然である。問題は、中国経済が減速していくなかで、中国とアフリカの関係がどのように変質していくかである。

 中国の税関総署は1月13日、2015年の貿易統計を発表した。その中身については、中国経済の減速を象徴するものとして、日本のメディアでも大きく取り上げられたが、輸出と輸入を合わせた貿易総額が3兆9586億ドルと、2014年比で8%減少したことが注目された。中国の貿易総額が前年割れしたのは、リーマンショックの影響を受けた2009年以来6年ぶりのことである。輸出は総額2兆2765億ドルで前年比2.8%減。減少幅が大きかったのは輸入の方で、総額1兆6820億ドルは前年比14.1%減だった。

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執筆者プロフィール
白戸圭一 立命館大学国際関係学部教授。1970年生れ。立命館大学大学院国際関係研究科修士課程修了。毎日新聞社の外信部、政治部、ヨハネスブルク支局、北米総局(ワシントン)などで勤務した後、三井物産戦略研究所を経て2018年4月より現職。著書に『ルポ 資源大陸アフリカ』(東洋経済新報社、日本ジャーナリスト会議賞受賞)、『日本人のためのアフリカ入門』(ちくま新書)、『ボコ・ハラム イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織』(新潮社)など。京都大学アフリカ地域研究資料センター特任教授、三井物産戦略研究所客員研究員を兼任。
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