2016年1月の核実験、2月の衛星打ち上げと続けざまに安保理決議違反となる活動を行い、国際社会に大きな波紋を呼んだ北朝鮮。これまで北朝鮮に厳しい制裁を科すことをためらってきた中国もさすがに腹に据えかねた状況となり、北朝鮮に対して厳しい制裁を科すことに同意した。これが3月2日に採択された、国連安保理決議2270号である。
この決議は「過去20年で最も厳しい制裁」と言われ、これまでの北朝鮮制裁決議に加え、広範な禁止事項や北朝鮮への圧力を高める措置が盛り込まれている。この決議は、これまでの国連が進めてきた「ターゲット制裁」や「スマート制裁」と言われる限定的な制裁の流れを変える、歴史的な転換となる可能性もある制裁決議である。

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