いよいよ「最終章」を迎える金融庁の「地銀淘汰」戦略

執筆者:鷲尾香一 2016年10月27日
タグ: 日本
エリア: アジア
様々な分野で地銀同士の連携はあるのだが……(東海、北陸の地銀6行の頭取たち)(C)時事

 

 森信親・金融庁長官は、10月21日に発表した「2016年度の金融行政方針」で、地方銀行、第二地方銀行といった「地域銀行」に対する新たな評価制度を導入し、その評価結果に基づき、“優秀な”地域銀行を表彰する制度を創設すると発表した。表彰という金融庁の“お墨付き”は、地域銀行に優劣を付け、顧客による銀行選別を引き起こし、地域銀行をふるいにかけることになる。言わば金融庁自身が「潰してもよい」と考える地域銀行を選別するための制度であり、地域銀行にとってはまさに生き残りをかけた最終局面を迎えようとしている。

カテゴリ: 経済・ビジネス 政治
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執筆者プロフィール
鷲尾香一(わしおこういち) 金融ジャーナリスト。本名は鈴木透。元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。
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