北朝鮮「新人事」を読む(4・了)「自立経済」で持久戦

執筆者:平井久志 2017年10月24日
エリア: 北米 アジア
10月19日、平壌の靴工場を視察する金正恩党委員長。これも「自立経済」のひとつだ (C)AFP=時事

 

 北朝鮮はなぜ、通常は10月には開催しない労働党中央委員会総会を開き、大幅な世代交代を含む新体制を組んだのであろうか。そこには、現在の「つくり出された情勢」への北朝鮮の危機感が反映されている。党中央委総会の開催は、国際社会との対立の深まりや国際社会の経済制裁への強化に対する危機意識の反映であり、それへの対応策なのである。

 北朝鮮は朝鮮戦争(1950~53年)以降、ずっと経済制裁下にあった国だ。国際的な経済制裁の裏側で、様々な抜け穴や密貿易などのノウハウとネットワークを持っており、ある種の制裁への「耐性」を持った国家だ。さらに、閉鎖的な体制を長年続けてきたために、経済全体に対する貿易などの対外関係が占める割合は、普通の国よりも低い。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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