中国経済「白酒の宴」は2018年中に終焉となるか

執筆者:後藤康浩 2018年1月31日
エリア: 中国・台湾
習近平国家主席の顔に憂色が浮かぶのもそう遠い日ではない? (C)AFP=時事

 

 この数年の中国経済の振幅は激しかった。成長率低下と外貨準備高減少に苦しんだかと思えば、昨年は成長率が6.9%と7年ぶりに前年比で上昇し、外貨準備も1294億ドル増加した。一見、明るい材料にも見えるが、財政支出の増加と資本規制の強化でもたらされた見せかけの“好転”に過ぎない。アクセルとブレーキを細かく踏み換える中国的経済運営の典型だが、多くの専門家が指摘するように、中央と地方の政府債務や国有企業の借金、銀行の不良債権の膨張は加速している。その様子は、酔客が景気よく大声をあげ、乾杯を繰り返しながら白酒(バイジュウ)の空瓶が卓上に積み上がっていく中国の宴会さながらだ。中国の“白酒経済”の宴がお開きになるのは、今年かもしれない。だが、誰が支払いの“伝票”を採り上げるのだろうか。

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執筆者プロフィール
後藤康浩 亜細亜大学都市創造学部教授、元日本経済新聞論説委員・編集委員。 1958年福岡県生まれ。早稲田大政経学部卒、豪ボンド大MBA修了。1984年日経新聞入社。社会部、国際部、バーレーン支局、欧州総局(ロンドン)駐在、東京本社産業部、中国総局(北京)駐在などを経て、産業部編集委員、論説委員、アジア部長、編集委員などを歴任。2016年4月から現職。産業政策、モノづくり、アジア経済、資源エネルギー問題などを専門とし、大学で教鞭を執る傍ら、テレビ東京系列『未来世紀ジパング』ナビゲーター、ラジオ日経『マーケットトレンド』などテレビ、ラジオに出演。講演や執筆活動も行っている。著書に『ネクスト・アジア』『アジア力』『資源・食糧・エネルギーが変える世界』『強い工場』『勝つ工場』などがある。
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