マネーの魔術史
マネーの魔術史(43)

スターリンが権力を握り、農村を破壊する

執筆者:野口悠紀雄 2018年3月22日
エリア: ロシア
(C)AFP=時事

 

 1921年のネップ(新経済政策)の採択には、経済的な意味だけではなく、政治的な意味もあった。

 それは、ヨシフ・スターリン(1878年~1953年)が権力を握る過程の始まりなのである。ネップが自由経済の導入であり、スターリンがその後究極の計画経済を導入したことを考えると、これは誠に皮肉なことだ。

 ネップの採択前、ウラジーミル・レーニンの後継者は、衆目の認めるところ、レフ・トロツキー(1879年~1940年)であった。

 トロツキーは、10月革命における指導者の1人であり、レーニンに次ぐ中央委員会委員であった。赤軍の創設者および指揮官として、内戦における白軍の撃破や、外国の干渉の排除に大きな功績をあげていた。

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執筆者プロフィール
野口悠紀雄 1940年東京生まれ。東京大学工学部卒業後、大蔵省入省。1972年エール大学Ph.D.(経済学博士号)取得。一橋大学教授、東京大学教授などを経て、現在、早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論。1992年に『バブルの経済学』(日本経済新聞社)で吉野作造賞。ミリオンセラーとなった『「超」整理法』(中公新書)ほか『戦後日本経済史』(新潮社)、『数字は武器になる』(同)、『ブロックチェーン革命』(日本経済新聞社)など著書多数。公式ホームページ『野口悠紀雄Online』【http://www.noguchi.co.jp
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