岩瀬昇のエネルギー通信
(32)
「サウジアラムコ」内部評価でも企業価値「2兆ドル」には及ばず

『PIW』はエネルギー業界関係者の間で常に注目される情報を発信する業界紙だ(同紙の情報を伝える業界関連サイトより)
サウジアラビア(以下、サウジ)のムハンマド・ビン・サルマーン皇太子筋は、更なる油価上昇、できれば80~100ドルを望んでいる、というニュースが流れている一方、何をどう考えたのか、ドナルド・トランプ米大統領は4月21日早朝、OPEC(石油輸出国機構)が人為的に価格を釣り上げている、と暗にサウジを非難するツイートを投稿した。昨今の油価上昇には、中東における軍事衝突の可能性を含む政治不安がもたらす地政学リスクが織り込まれており、その地政学リスクの多くを生み出しているのは当のトランプ大統領なのだが、ガソリン価格が急上昇することは中間選挙に不利だ、と判断してツイートしたのだろうか。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン