世界漫遊「食考学」の旅
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【ラオス・ジャール平原】元大本営参謀「辻政信」の足跡ともち米「カオニャオ」
逃亡者が自らを描いた逃亡記で傑作に出会う機会は滅多にない。だが、旧大日本帝国陸軍の「元大本営参謀」である辻政信(1902~68)が、1950年に自らの逃亡劇を記した著書『潜行三千里』は、抜群に面白い。何しろ描写が細かい。そして、ドラマチックだ。参謀としての能力には疑問符もつく人物だが、物書きとしては天性の才能を持っている。
ノモンハン事件、マレー半島攻略戦などを立案した辻を知らない人も、今の時代は多いだろう。辻は終戦を迎えたとき、戦犯逮捕を回避するためにバンコクから逃げ出し、ほとぼりが冷めてから日本に帰ってこの『潜行三千里』を著した。それが一発逆転のベストセラーとなり、一躍有名人、衆議院議員から参議院議員にもなった。
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