世界漫遊「食考学」の旅
世界漫遊「食考学」の旅 (23)

【マケドニア・スコピエ】アレキサンダー大王の「呪縛」

執筆者:野嶋剛 2019年10月4日
カテゴリ: 国際 文化・歴史 政治
エリア: ヨーロッパ
「アレキサンドリア」という名の白ワイン(筆者提供、以下同)

 

 歴史は人間を呪縛する。

 勝者が歴史を作る、という言い方があるが、確かに歴史は後世の人間によって編まれるもので、それゆえに、歴史は人間の認識を特定の方向に誘導する絶大な力を有する。中国や古代ローマのように、歴史にいかに名を残すかをこの世に生を受けた最大の使命ととる考え方もある。それは、歴史に自らが裁かれないようにするためである。

 国民国家が誕生したのは19世紀になってからだ。それによって歴史の地位は大いに向上した。国民国家には歴史が必要になる。新しく誕生した国家は自らにふさわしい歴史を作ろうとする。歴史は国家にとってアイデンティティになるからだ。

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執筆者プロフィール
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に「イラク戦争従軍記」(朝日新聞社)、「ふたつの故宮博物院」(新潮選書)、「謎の名画・清明上河図」(勉誠出版)、「銀輪の巨人ジャイアント」(東洋経済新報社)、「ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち」(講談社)、「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」(明石書店)、「台湾とは何か」(ちくま新書)。訳書に「チャイニーズ・ライフ」(明石書店)。最新刊は「タイワニーズ 故郷喪失者の物語」(小学館)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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池内恵の中東通信

池内恵(いけうちさとし 東京大学教授)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について日々少しずつ解説します。

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