岩瀬昇のエネルギー通信 (131)

世界最大「電力会社」目指す石油大手「シェル」の目算

執筆者:岩瀬昇 2019年3月18日
エリア: 北米 ヨーロッパ
野望に向けて突き進む「シェル」のベン・ファン・ブールデンCEO(C)AFP=時事

 

 世界の電力業界はどの程度自由化されているのだろうか?

 英蘭大手石油会社「ロイヤル・ダッチ・シェル」(以下シェル)が世界最大の電力会社になることを目指している、という『フィナンシャル・タイムズ』(以下FT)の記事を読んで、筆者は不勉強を思い知っている。

 たとえば日本で「シェル」が大規模の電力事業を行えるのだろうか?

 中国では無理だろうが、インドはどうなのだろうか?

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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