岩瀬昇のエネルギー通信 (146)

米「原油禁輸制裁」対抗でイラン・中国「秘密取引」の可能性

ここにUAEからの100万キロリットルを備蓄してある(「JXTGエネルギー」の鹿児島・喜入基地。国土交通省の国土画像情報より)

 

 米国の「違法な」制裁を回避するために、イランは「すべての手段を行使し、石油をグレー・マーケットに販売する」と石油副大臣が語った、との『ロイター』電(2019年5月5日「Iran using all resources to sell oil in 'grey market’:deputy minister」)を読んで、閃くものがあった。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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