
4月の水揚げがなかった阿部誠二さん。ホヤの未来を模索する=4月27日、石巻市鮫浦(筆者撮影、以下同)
かつてない大型連休というのに、4月末の牡鹿半島の道には車もまばらだった。石巻市内から東南の海に突き出した半島は、東日本大震災の津波で全域の町や漁村が流され、人口は現在2500人弱(牡鹿総合支署管内)と、震災前から半減した。リアス式の大小の入り江に漁船の姿は戻ったが、漁港の改修や後背地の整備、防潮堤の建設は未完のまま。復興にはほど遠く、半島の旅は集落跡の更地、土とコンクリートの工事現場を巡る観がある。

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