米中「関税合戦」で米「LNG第2の波」に暗雲

米中紛争の「余波」が(写真はイメージです)

 

 中国が対米報復措置として追加関税を課した物品に液化天然ガス(LNG)が含まれていることが判明し、米国の「LNG第2の波」に暗雲が立ち込めている。

 2016年初めから来年2020年にかけて、順調に立ちあがってきている米国のLNG製造装置は、多くが一時ブームだった「LNG輸入基地」を転用したもので、「LNG第1の波」と呼ばれている。

 エネルギー世界は、「パリ協定」に代表されるように大きく「低炭素化」に向かっている。これに後押しされ、相対的にCO2含有分の少ない天然ガス、なかでも多様な国際貿易が可能なLNGへの需要が高まっている。この流れの中で、シェール革命によって低コストで大量に生産されるようになった天然ガスを利用した、グラスルーツのLNG基地建設プロジェクトが、メキシコ湾岸を中心に「LNG第2の波」として押し寄せているのだ。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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