
「これぞカキオムレツ」という小金門のカキオムレツ(筆者提供、以下同)
死ぬ前に食べたいものを3つ挙げよと言われたら、その1つに入る食材がカキである。カキは焼いてよし、生でよし、揚げてよし、という大変、料理のしがいのある食材だが、私が1番好きなのは実は油で炒めたカキの料理だ。熱を加えて倍加したカキの旨味。カキフライほどは油っこくもない。日本であまり食べられる店がないので、中華圏に行くとカキ炒めをつい注文してしまう。
そのカキ炒めの発展形と言ってもいい料理が、台湾の「蚵仔煎(オアジエン)」である。この料理の日本語訳は、すでに「カキオムレツ」が定着している。しかし、私の感覚では、オムレツではなく、お好み焼きに近い。この料理は、炒めたカキにサツマイモ粉(片栗粉でも代用可)を絡めて、卵でコーティングする。腹持ちもよく、大人から子供にまで好かれる料理だ。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン