岩瀬昇のエネルギー通信
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タンカー事件でも「高騰しない」油価決定のメカニズム
ペルシア湾からホルムズ海峡を抜けたところに広がるオマーン湾で先週、2隻のタンカーが何者かに攻撃された。1隻はマーシャル諸島船隻で、実質ノルウェー企業がオーナーの「白物」(ガソリン、ナフサ、灯油などの軽質石油製品を指す。一方、重油や原油は「黒物」と呼ばれている)タンカーであり、台湾の国営・中国石油向けに石油化学の原料であるナフサを積載していた。もう1隻はパナマ船籍の、日本の会社が実質オーナーの化学品タンカーで、シンガポールとタイ向けに基礎化学品の一種であるメタノールを輸送しているところだった。
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