再選に向けて「不法移民取締強化」を中米地域に展開するトランプ大統領

執筆者:足立正彦 2019年8月23日
エリア: 北米 中南米
メキシコ国境の壁建設現場で、収容施設への移送を待つエルサルバドル人移民(アメリカ・エルパソ)(C)AFP=時事
 

【ワシントン発】 2017年1月の就任以来、ドナルド・トランプ大統領の統治スタイルや政権運営、政策決定などについて描写する際に頻繁に使われてきた表現は、「予測不可能(unpredictable)」、あるいは、「一貫性の欠如(incoherent)」といったものである。だが、2015年6月16日にマンハッタンの「トランプ・タワー」で出馬表明を行ってから4年以上が経過した今でも、トランプ大統領が政策面で一貫性を維持し、まったくぶれることがない数少ない政策の1つが、国境管理と不法移民取締の強化である。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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