北朝鮮「非核化」危うし(中)経済的難関に「自力更生」を訴え

執筆者:平井久志 2020年1月15日
エリア: アジア 北米
党中央委員会総会は、異例の4日間討議となった(『労働新聞』HPより)
 

 朝鮮労働党機関紙『労働新聞』などに掲載された、党中央委第7期第5回総会についての報道をチェックすると、最も注目されたのは「正面突破」という言葉で、22回登場していた。また、「自力」も24回登場し、そのうち9回は「自力更生」という言葉だった。

「正面突破」の主戦場は経済戦線

 一部メディアには「正面突破」を軍事的な意味に取っているものがあったが、これは正確ではない。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は報告で「今日の正面突破戦での基本の戦線は経済部門だ」といい切っている。報告は「すべての党組織と幹部は、時代が付与した重大な任務を喜んで受け持ち、自力更生の威力で敵の制裁・封鎖策動を総破綻させるための正面突破戦に邁進すべきである」とし、今年掲げるスローガンは「われわれの前進を阻害するあらゆる難関を正面突破戦で突き破ろう」――であるとした。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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