日銀「黒田総裁」が飛びついた「気候変動」という奇策

執筆者:鷲尾香一 2020年2月3日
ようやく「打つ手」を見つけた黒田日銀総裁だが…… (C)時事
 

 世界の中央銀行が、金融政策の一環として気候変動を中心とした環境問題に取り組もうとしている。

 2019年11月28日には、日本銀行も「気候変動リスクに係る金融当局ネットワーク」(NGFS=Network for Greening the Financial System)へ参加を表明した。

 いま何故、中央銀行が気候変動問題に取り組むのか。

各国中央銀行が「NGFS」を組織

 中央銀行の気候変動問題に対する取り組みの口火を切ったのは、NGFSだ。

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執筆者プロフィール
鷲尾香一(わしおこういち) 金融ジャーナリスト。本名は鈴木透。元ロイター通信編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。
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