灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(86)

執筆者:佐野美和 2020年2月2日
カテゴリ: カルチャー
エリア: アジア
撮影年不詳ながら、義江との離婚、独り立ちを決意した頃のあき(自伝『ひとり生きる』(ダヴィッド社、1956年)より)

「事実は小説より奇なりと申しまして、世の中には変わった、珍しい、貴重な体験や経験をお持ちの方がすこぶる多いものでございます。今晩の『私の秘密』は……」

『NHK』高橋圭三アナウンサーの言葉から番組は始まった。

 イギリスの詩人ジョージ・ゴートン・バイロンの『fact is strenger than fiction』の原文を小説家の黒岩涙香が「事実は小説より奇なり」と訳したことを高橋は思い出し、この番組にぴったりではないかと第1回目の番組冒頭のセリフにしてみた。

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
佐野美和(さのみわ) 政治キャスター。東京都八王子市出身。株式会社チェリーブロッサムインターナショナル代表取締役。大学在学中、フジテレビの深夜番組として知られる『オールナイトフジ』のレギュラーメンバー「オールナイターズ」の一員として活躍した。1992年度ミス日本に選ばれる。TBSラジオのパーソナリティ、TBSラジオショッピングの放送作家を経て、1995年から2001年まで八王子市議会議員として活動。以後はタレントとしてテレビ出演のほか、講演会も精力的に行う。政治キャスターとしてこれまで600人以上の国会議員にインタビューしている。主な書籍に『アタシ出るんです!』(KSS出版)、『あきれたふざけた地方議員にダマされない!』(牧野出版)などがある。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top