「人手不足」と外国人 (45)

見せかけだけの「偽装留学生」対策(下)

執筆者:出井康博 2020年2月20日
タグ: 日本
エリア: アジア
筆者が入手した、在留資格認定証明書交付に関する最新の資料(本文参照)
 

「留学ビザの発給基準がすっかり厳しくなった」

 日本語学校の関係者と話すと、そんな言葉を最近よく聞く。

「あなたの記事のおかげだよ」

 と、「偽装留学生」問題を追及し続けてきた筆者へ嫌味を漏らす人もいる。

 新聞でも、法務省入管当局によるビザ審査の厳格化は時々報じられる。

 たとえば『日本経済新聞』(2019年8月22日朝刊)の〈留学ビザ交付率急低下 日本語学校希望者向け 審査厳格化で〉と題された記事で、こう書かれている。

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執筆者プロフィール
出井康博(いでいやすひろ) 1965年、岡山県生れ。ジャーナリスト。早稲田大学政治経済学部卒。英字紙『日経ウィークリー』記者、米国黒人問題専門のシンクタンク「政治経済研究ジョイント・センター」(ワシントンDC)を経てフリーに。著書に、本サイト連載を大幅加筆した『ルポ ニッポン絶望工場」(講談社+α新書)、『長寿大国の虚構 外国人介護士の現場を追う』(新潮社)、『松下政経塾とは何か』(新潮新書)など。最新刊は『移民クライシス 偽装留学生、奴隷労働の最前線』(角川新書)
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