米中「第一段階合意」新型コロナで「実行時期延期」の可能性

執筆者:岩瀬昇 2020年2月28日
エリア: アジア 北米
こういう状況の中国だけに経済的影響は大きそうだが……(C)AFP=時事
 

 エネルギー市場は、新型コロナウイルスの蔓延が経済に、ひいてはエネルギー消費にどのような影響を与えるのかに注目しているため、ほとんど関心を引かなかったが、中国は2月18日、1月中旬の米国との「第一段階合意」に沿い、原油(5%)とLNG(液化天然ガス、25%)にかけられていた追加関税を3月から撤廃すると発表した。

 1月15日の合意発表直後は、追加関税の撤廃が明言されていなかったことに加え、原油についてはロジスティックスおよび品質のミスマッチの問題から、果たして中国は輸入増を実現できるのだろうか、と疑問視された(2020年1月23日『米中「第一段階合意」でも「エネルギー取引」に大いなる疑問』)。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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