岩瀬昇のエネルギー通信
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米中「第一段階合意」でも「エネルギー取引」に大いなる疑問

今回は物別れではなく歩み寄ってはいるが(昨年6月「大阪サミット」時の首脳会談)(C)AFP=時事
2019年の原油価格動向に影響を与えた大きな要因の1つが、「米中貿易戦争」の行方だった。
GDP(国内総生産)で世界1位と2位の両国がいがみあい、双方で相手国からの輸入品への関税を高くすることなどを通じて貿易総量が減少すると、世界全体の経済成長は減速し、石油消費の伸びが落ち込むと市場が判断しているからだ。「戦争」が激化しそうになると原油価格は下落し、一休止しそうだ、というニュースが流れると下支えされるという展開をみせていた。

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