「平和構築」最前線を考える
「平和構築」最前線を考える (17)

「新型コロナ危機」で高まる「武力紛争」の複合性

アフガン、イラク、イエメン、リビア、ソマリア、西アフリカのいま

執筆者:篠田英朗 2020年5月28日
エリア: 中東 アフリカ
コロナ危機などおかまいなく、イエメンでは大規模な戦闘が続いている。ひととき休息する、大統領派と対立するSTC派の兵士たち (C)AFP=時事

 

 国連安全保障理事会が、「新型コロナウイルス」危機における世界の紛争の停戦呼びかけ決議の採択を断念した。WHO(世界保健機関)の位置づけについて、米中対立が深かったからだと伝えられている。

 このことに喜ばしいことは何もない。ただし、国連安保理が停戦呼びかけ決議を採択すると、実際に世界の武力紛争が止まるのか、と言えば、そんなことはないだろう。混乱する世界情勢の中で、国連安保理にも動揺が見られるということだ。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
篠田英朗 東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。1968年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、同大学大学院政治学研究科修士課程、ロンドン大学(LSE)国際関係学部博士課程修了。国際関係学博士(Ph.D.)。国際政治学、平和構築論が専門。学生時代より難民救援活動に従事し、クルド難民(イラン)、ソマリア難民(ジブチ)への緊急援助のための短期ボランティアとして派遣された経験を持つ。日本政府から派遣されて、国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)で投票所責任者として勤務。ロンドン大学およびキール大学非常勤講師、広島大学平和科学研究センター助手、助教授、准教授を経て、2013年から現職。2007年より外務省委託「平和構築人材育成事業」/「平和構築・開発におけるグローバル人材育成事業」を、実施団体責任者として指揮。著書に『平和構築と法の支配』(創文社、大佛次郎論壇賞受賞)、『「国家主権」という思想』(勁草書房、サントリー学芸賞受賞)、『集団的自衛権の思想史―憲法九条と日米安保』(風行社、読売・吉野作造賞受賞)、『平和構築入門』、『ほんとうの憲法』(いずれもちくま新書)、『憲法学の病』(新潮新書)など多数。
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