「平和構築」最前線を考える
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「新型コロナ危機」で高まる「武力紛争」の複合性
アフガン、イラク、イエメン、リビア、ソマリア、西アフリカのいま

コロナ危機などおかまいなく、イエメンでは大規模な戦闘が続いている。ひととき休息する、大統領派と対立するSTC派の兵士たち (C)AFP=時事
国連安全保障理事会が、「新型コロナウイルス」危機における世界の紛争の停戦呼びかけ決議の採択を断念した。WHO(世界保健機関)の位置づけについて、米中対立が深かったからだと伝えられている。
このことに喜ばしいことは何もない。ただし、国連安保理が停戦呼びかけ決議を採択すると、実際に世界の武力紛争が止まるのか、と言えば、そんなことはないだろう。混乱する世界情勢の中で、国連安保理にも動揺が見られるということだ。

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