中国の黄河文明は世界史において輝かしい存在である。
紀元前221年、秦の始皇帝は中国の統一に成功した。秦時代の中国は今より遥かに小さく、主に中原と呼ばれる一帯だった。それに伴って、中国の知識人の悲しい運命も始まったのである。
始皇帝は外敵の侵略を防ぐために、万里の長城を築かせた。当時の民衆に多大な苦痛を与えた歴史はよく知られている。
始皇帝は同時に、知識人の批判を封じ込めるため、「焚書坑儒」(書籍を燃やし、知識人を生き埋めること)を進めた。一説によると、『論語』も焼かれたといわれている。後世に伝わる『論語』は、当時の知識人が家の壁に隠したもの(竹簡)が後世に見つかったものだった。
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