コロナで変わるベトナム「ワニ」の対中取引環境

執筆者:荒神衣美 2020年12月20日
エリア: アジア
ホーチミン市のテーマパークSuoi Tienにて(2011年)。 同テーマパークではおよそ2万5000匹のワニが飼育されており、来訪者にワニ釣りなどの観光サービスを提供する一方で、ワニ農家への稚ワニの販売も行っている。(筆者撮影)


 中国はベトナム農産品の主要な輸出先である。国境貿易を中心に拡大してきた対中農産品輸出は、ベトナムの農産品輸出総額の30%弱を占めている。新型コロナの感染拡大防止策として2020年1月末からベトナム・中国国境ゲートが閉鎖されたことは、ベトナム農産品輸出に少なからず打撃を与えた。青果品、水産品、コショウ、ゴムなど数々の品目で、2020年第1四半期の輸出額は前年同期と比べて大幅に減少した。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
荒神衣美(こうじんえみ) 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所 地域研究センター東南アジアII研究グループ 研究員。専門分野:ベトナム、農業農村、経済。1999年3月、筑波大学第三学群国際総合学類卒業。2002年3月、神戸大学大学院国際協力研究科国際開発政策専攻博士前期課程修了。2002年4月にアジア経済研究所に入所し、現職。主な著書に『多層化するベトナム社会』(共著、アジア経済研究所)、『ベトナム農村の組織と経済』(共著、弘前大学出版会)など。
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