「3人目も女児」で母子悲嘆という中国「新・人口問題」の現実

執筆者:樋泉克夫 2021年1月25日
タグ: 中国 習近平
エリア: アジア
習近平政権は未だに根強い男尊女卑と少子高齢化にどう向き合うのか(写真はイメージです)(C)EPA=時事

 

 2020年12月半ば、『新華社』と並ぶ中国国営通信社『中国新聞社』が「北京13日電」として、医学専門オンライン情報『丁香園』の報道を引用しながら、母子を襲った悲劇を伝えた。

 記事の見出しは、

「第3胎又生女……她手術室内爆哭自罵賤貨」(第3児も女の子が生まれ、彼女は自分を「賤貨」と罵った)

 因みに「賤貨」はロクデナシ、ヤクタタズ、ムダメシクライといった意味だ。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
樋泉克夫(ひいずみかつお) 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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