習近平政権「経済安全保障体制」のキーストーンとなる“新BRIKs”
【特別企画】激動経済:「米中産業冷戦」の時代 (第2回)
米バイデン政権は予想以上のスピードで対中包囲網の構築を進めた。半導体はじめ最先端技術と製造設備に関して、中国は調達ルートの多くを断たれ、半導体調達は中国の最大の脆弱性になった。一方で習近平政権が着々と体制を整えつつあるのが資源・食糧・エネルギーの旧来型の経済安全保障とユーラシア大陸における物流体系である。その基盤となっているのがブラジル、ロシア、イラン、カザフスタンであり、頭文字を並べれば”BRIKs”。かつて、世界経済の牽引車となった新興国の「BRICS」は米中冷戦で分断されたが、中国はBRICSのメンバーを一部入れ替えた「新BRIKs」によって、米国に対抗しようとしている。それは経済のみならず、軍事的にも米国に対抗する枢軸に発展する可能性を秘めている。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン