中国「新型核ミサイル」が招きかねない危機管理のリスク

激変する東アジアのミサイル情勢 1

執筆者:高橋杉雄 2021年11月10日
タグ: アメリカ 中国
エリア: アジア 北米
ICBM「DF-41(東風41)」は、これまで路上移動式のミサイルだと考えられてきた  ©︎EPA=時事
中国の新型ICBM「DF-41」のサイロ建設が急速なペースで進められている。結果として生じる非脆弱性の低下によって、中国の核戦略が、「撃たれる前に撃つ」オプションを取り入れる可能性がある。中国は、これまで核戦力の役割を相手の核使用を抑止するものとしてきたが、核兵器の使用を前提とする「核使用戦略」に向かう懸念が高まっている。

 東アジアは、ミサイルの密度が世界で一番高い地域である(ここで言う「ミサイル」とは、地上発射型の対地攻撃用ミサイルを指す)。中国は2000発に及ぶとみられる地上攻撃型の弾道・巡航ミサイルを配備しており、北朝鮮もまた、弾道ミサイルを中心に数百のミサイルを配備しているとみられる。韓国も弾道・巡航ミサイルの開発・配備を進めており、台湾もまた地上発射型の巡航ミサイルを配備している。インド・パキスタンが対峙する南アジアや、緊張が絶えない中東と比べても、東アジアのミサイル配備数は際だって多い。

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カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
高橋杉雄 1972年生まれ。防衛省防衛研究所防衛政策研究室長。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了、ジョージワシントン大学コロンビアンスクール修士課程修了。専門は現代軍事戦略論、日米関係。共著書に『新たなミサイル軍拡競争と日本の防衛』(並木書房)、『「核の忘却」の終わり: 核兵器復権の時代』(勁草書房)など。
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