ソ連崩壊30年――プーチンが狙う「ミニ・ソ連」は可能か?

執筆者:名越健郎 2021年12月17日
エリア: ヨーロッパ
1991年12月25日、辞任表明演説直前のゴルバチョフ・ソ連大統領。この後、ソ連は崩壊した (C)AFP=時事
ソ連が崩壊して今年で30年。これを「ロシアの敗北」ととらえるプーチン大統領は、独立した15カ国との間の「旧ソ連圏の領土保全」合意を破り、着々と「失地回復」を進めている。

 ソ連邦の崩壊は、ミハイル・ゴルバチョフ大統領が国民向けテレビ演説で辞任を表明し、クレムリンのソ連国旗が降ろされた1991年12月25日とされる。これを機に、ソ連を構成した15の民族共和国が一斉に独立し、ユーラシアの地政学が激変した。

 筆者は当時、『時事通信』記者としてモスクワに駐在していたが、人工国家であるソ連崩壊は社会主義の敗退や民族自決に伴う歴史的な流れだったものの、ロシアの知識人の中には、ソ連解体を「ロシアの国土縮小」と嘆く人が少なくなかった。旧ソ連はロシア人が主導し、運営した「ロシア帝国」でもあったからだ。

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執筆者プロフィール
名越健郎 1953年岡山県生れ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長を歴任。2011年、同社退社。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学東アジア調査研究センター特任教授。著書に『クレムリン秘密文書は語る―闇の日ソ関係史』(中公新書)、『独裁者たちへ!!―ひと口レジスタンス459』(講談社)、『ジョークで読む国際政治』(新潮新書)、『独裁者プーチン』(文春新書)、『北方領土はなぜ還ってこないのか』(海竜社)など。
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