ポイント・アルファ
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巨大地震の正しい理解――「南海トラフ」と「首都直下」はどう違う?|井出哲・東京大学大学院理学系研究科教授(1)
長野光と関瑶子のビデオクリエイター・ユニットが、現代のキーワードを掘り下げるYouTubeチャンネル「Point Alpha」。今回は、南海トラフ地震と首都直下地震の特徴や違い、他に発生が危惧されている地震について、東京大学大学院理学系研究科教授の井出哲氏に話を聞いた。 ※主な発言を抜粋・編集してあります。
「南海トラフ」は規模が大きく、「首都直下」は社会への影響が大きい
——南海トラフ地震と首都直下地震の違いについて、教えてください。
「まず、場所が違います。南海トラフ地震の被害想定地域は、静岡県から四国や九州まで、太平洋側の西日本全体に及びます。それに対し、首都直下地震は首都・東京に大きな影響を及ぼすと考えられています」
「他の地震と比較して、この2つの巨大地震が注目される理由は、発生時に日本社会全体へ甚大な影響を及ぼすことが予測されているためです」
「南海トラフ地震は、首都直下地震より地震の規模が大きいと想定されています。震源の範囲で言うと、数百キロから500キロ程度の範囲で、破壊すべり現象と呼ばれる現象が発生します」
「一方、首都直下地震の震源の範囲や規模はそれほど大きくありません。ただし、東京には日本社会のさまざまな機能が集中しており、南海トラフに匹敵する、ないしはそれ以上の影響を社会に及ぼす可能性があるのです」
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