尖閣諸島の漁船衝突問題に関して、色々な論評が出ていますが、筆者は、中国の対応を理解するには、三つのレベルから読み解く必要があると思っています。
1、中国漁業の拡大路線
中国漁業は装備の高度化が進む一方、沿岸の漁業資源は枯渇しつつあり、外洋に漁場を求める動きが活発です。アジアの海で乱獲、違法操業を繰り返し、ベトナム、フィリピンなど東南アジア諸国の漁船や海上警察とトラブルが続発しています。今回の事件も、漁民の冒険行動が起こしたトラブルであり、そこに国家的意図を見出すべきではありません。
2、国内のネット世論

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