ダイヤモンド界の巨人デビアス社が、ダイヤ利権をめぐり泥沼化するアフリカ諸国の内戦に、かつてなく危機感を強めている。シエラレオネやアンゴラでは、反政府ゲリラが鉱山を押さえ、紛争地からのダイヤが世界の市場に流れ込み、市場の約三分の二を牛耳るデビアス社の牙城を脅かしているからだ。
デビアス社は、これまで豊富な在庫を調整して国際価格に影響力を行使してきたが、その神通力にもかげりが出てきた。昨年の売上は前年を上回ったものの、競争力低下で販売経費が急速に増え、今後の収益性低下への懸念が強まっている。

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