「有能な移民の抜擢」に始まる、ハプスブルク帝国時代から積み重ねられた移民受け入れのノウハウ。オーストリアに何を学ぶべきか。 二〇〇五年はフランスやオーストラリアで移民に絡む騒乱事件が相次ぎ、先進国での移民問題の難しさを再認識させられた年でもあった。そんな中で、長年にわたって移民を受け入れ続けながら目立った問題を起こさず、しかもその国らしさも失わない「優等生」のような国がある。中欧のオーストリアだ。寛容にして、したたかなその姿勢は、いずれ本格的な移民受け入れと向かい合わざるをえない日本にも教えられるところが多い。

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