10月下旬、北京を訪れた。ちょうど1年振りの北京訪問だったが、変化していないのは大気汚染である。PM2.5と呼ばれる微粒子がもたらす息苦しさを気にしないわけにはいかない。中国人は海外旅行を「洗肺」と表現するようになったという。11月第2週目の北京でのAPEC(アジア太平洋経済協力会議)開催の折には、1週間の臨時休業と北京市内への自動車の乗り入れ規制が行われた。プレート番号を偶数と奇数に分けて、日替わりで片一方を侵入禁止にする「APECシフト」をとるに至ったのだ。
3つのD
democracy(民主主義)、deleverage(債務負担の軽減)、deregulation(規制緩和)の3つのDが今日の中国の今日を映し出している、というのが私の総括だ。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン