「総理、お聞き下さい。今、こんな川柳が歌われています。『純ちゃんと叫んだ私が恥ずかしい』『純ちゃんと叫んだ私が恥ずかしい』。この川柳は、あなたに期待した多くの女たちの声だと思います。(中略)あなたに期待した人の、この落胆の声をしっかり受け止めて、即刻、総理を辞めていただきたい」 通常国会閉幕を翌日に控えた七月三十日の衆院本会議。議題は民主、自由、共産、社民の野党四党が共同提出した、小泉内閣に対する初の不信任決議案だった。 川柳を披露したのは、討論の最後に登壇した社民党の山内惠子氏。わずかな可能性にしても、衆院解散・総選挙をかけた採決を目前にして、本来なら、与党から造反者が出ないか、紫の袱紗に包まれた解散詔書が議長席に届くことはないか、と否が応でも緊張が高まる場面だ。ピーンと張り詰めた空気が議場を包んでもおかしくない。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン