アメリカ大統領選挙を揺さぶるポピュリズム

執筆者:会田弘継 2004年3月号
エリア: 北米

民主党大統領候補のトップを走るケリー、二番手に急浮上したエドワーズ、一時は旋風を巻き起こしたディーン。彼らの主張には、米国政治を彩るポピュリズムが、それぞれに形を変えて顔を出している。このポピュリズムの動向こそが、秋の大統領選の行方を大きく左右する――。 再び一つの政治潮流が動き出しているのが明らかに見て取れた。「Bring it on!(かかってこい)」 六十歳になったばかりの長身のジョン・ケリー上院議員が指を突きつけるようにしてこの言葉を吐くと、集まった二千人近い聴衆は沸き立って応じた。「Bring it on! Bring it on!」

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執筆者プロフィール
会田弘継(あいだひろつぐ) 関西大学客員教授、ジャーナリスト。1951年生まれ。東京外語大英米語科卒。共同通信ジュネーブ支局長、ワシントン支局長、論説委員長などを務め、現在は共同通信客員論税委員、関西大学客員教授。近著に『世界の知性が語る「特別な日本』』 (新潮新書)『破綻するアメリカ』(岩波現代全書)、『トランプ現象とアメリカ保守思想』(左右社)、『増補改訂版 追跡・アメリカの思想家たち』(中公文庫)など。訳書にフランシス・フクヤマ著『政治の衰退』(講談社)など。
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